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自力整体でからだと対話する日々

治療者に治療してもらうのではなく、自分のからだを自分で治療するのが自力整体です。 整体とは、からだのゆがみを取って血液循環をよくし、自然治癒力や免疫力を向上させていく方法です。 これを自分で行なっていくのです。

伸ばす、ほぐす、押す

自力整体はからだを伸ばしたり、からだを揺らしてほぐしたり、自分の体重を利用してツボを押したりすることでからだを整えていきます。 筋肉を伸ばす時には痛みを我慢するほど伸ばすのではなく、痛気持ちいい程度に伸ばします。

また、からだを揺らすことで筋肉をほぐし、骨格があるべき位置に戻るようにします。 指圧のように押すときも、自分の体重を利用して気持ちよくなる力加減にして押していきます。

また、自力整体では呼吸も重要なポイントです。 息をゆっくり吐きながらからだの力を抜いていきます。 からだも気持ちもリラックスしてきますから、緊張していた筋肉も緩んでくるのです。

治療院ではなく教室のよう

この自力整体は治療院というよりも教室のような仕組みになっています。 先生が寝ている患者のからだを触るのではなく、自分で整体していく方法を教わりながらからだを整えていくのです。 筋肉をほぐして疲労を除去するという点ではストレッチと似ていますが、筋肉を柔らかくするのが目的のストレッチに対して、自力整体では必ずしも筋肉を柔らかくする必要はありません。 からだの左右の筋肉の固さに差があるとゆがみが生じて不具合につながります。 たとえ筋肉が固くても左右の固さが同じになって左右対称の骨格になっていくことで、からだの問題は解消していくのです。

自分との対話

からだを伸ばしたり、押したりするときには、痛みと気持ちよさの中間点を維持します。 この痛みと気持ちいいギリギリの境界は他人にはわかりません。 整体の先生たちも「痛くないですか?」と患者によく尋ねます。 ほどよいバランスをある程度は経験で身に着けられるものの、自分で感じるほどにはわからないのです。 この痛みと気持ちいい中間点は日々変化しますので、それを自分で探りながら調整してくのが自力整体の醍醐味といえるでしょう。

自力整体を始めると、静かな気持ちで自分のからだと向き合うようになります。 今日のからだはこわばっているとか、疲れでよどんでいるとか、まるでからだと対話しているようです。 自分で自分のからだを毎日観察することが、日々の健康につながっていくのです。