整体治療の魅力と落とし穴
ジャンルにとらわれない治療法
整体治療は、大変魅力がある治療法です。 整体の魅力は、なんといってもジャンルにこだわらない幅の広い治療法でしょう。 整形外科は医師としての治療しかしませんし、カイロプラクティックやマッサージ指圧の資格をもっている治療者もその分野にこだわる先生が多いものです。 自分は正規の治療教育を受けた有資格者だ、という意識が強いからなのかもしれません。 それに比べて整体治療は国家資格ではありませんし、このやり方でやるのが整体だという枠組みにとらわれる事がないのです。 「骨格や筋肉のゆがみを矯正して、自然治癒力を高める」というのが、整体の基本理念です。 つまり、そのために役立つ方法なら何でも取り入れていける幅の広い見方を持っている治療法といえます。
治療院の名称を見ると、それがよくわかります。 「カイロ整体」 「中国整体」 「マッサージ整体」 「鍼灸整体」 自分が資格を取得した技術があればそれも活用し、さらに他からも技術を取り入れ、総合的に患者の回復力を高めていけるのが、整体治療の最大の魅力なのです。
マンツーマン治療
ほとんどの整体治療院は、個人で開業している小さな治療院です。 すべての患者をひとりの先生が責任を持ってみる治療院もすくなくありません。 整体治療では、筋肉、関節、血行、感情的なストレス、仕事や生活習慣といった患者のすべてを総合的にみて治療をしていくからです。
西洋医学は分業が好きな医療です。 外科や内科、整形外科、眼科、精神科、小児科などと分かれ、整形外科の中でも肩の専門医、腰の専門医、股関節のスペシャリストと専門範囲が狭まっていくのです。 専門分野で優秀な先生ほどその他の分野には関心を払わない傾向があります。 受診した際にも、診察は医師、レントゲンはレントゲン技師、シップや塗り薬は看護師、薬は薬剤師といろんな人に代わるがわる扱われます。 それに対して整体治療では、最初から最後まで一人の先生がみてくれることが多く、安心して任せられるのです。
寄り添う治療
整体治療院に通いながら、仕事やスポーツといった激しい活動をこなしている患者も多くみられます。 からだを治すと同時に、体のメンテナンスもしてもらう感覚です。 整形外科などでは「これ以上はよくならないから、そんなに通院しなくてもいいですよ」といわれることもあるでしょう。 整体治療では治すとともに、メンテナンスをするという観点でも治療しますので、患者の人生や生活に寄り添って治療してくれるのです。 からだに負担がかかる仕事だけど経済的に辞められない。 怪我を克服しながらスポーツ選手として成功したい。 そんな人のサポート役として溜まりかけた疲労を取り、弱い部分を強化しながら怪我予防の注意もしてくれる。 整体治療院では、そんな治療も受けられるのです。
整体治療の落とし穴
整体治療は資格も規制もないためにいろんな技術を取り入れる柔軟性が魅力ですが、反面整体師の技術の差が激しいもの事実です。 一定のレベルを保証する資格制度がないのでだれでも整体師を名乗れることが、レベルの差を生み出してしまっています。 口コミや通院で実力のあるいい先生を探すことが、いい治療を受けるコツになるでしょう。